手術室で考えたこと  2004.11.17

詳細は別のページ(マーメイド編)にて書いておりますが、今回無理をいって私が手術を受けた状況と全く同じ脂肪吸引の現場に立ち合わせていただきました。手術法もドクターも麻酔も同じ。違うのは、手術台にあがっているのが私ではない、ということだけです。

メスが登場するのは吸入口を開けるときだけで、それも数ミリのみで出血もほとんどありませんし、腹部を開くわけでもありませんので生々しさもありません。それよりも「うぉっ? うぉー! 自分はあのときこんなことされてたのか!」と感動するほうに忙しかったのです(笑)

脂肪吸引の経験がある方にはよーくわかると思うのですが、手術後、おなかを曲げたりするとそのまま固まる感覚がありますよね? イメージ的には「脂肪を吸引したから、皮膚と筋肉のあいだがまだ落ち着いていないんだろう」とわかっていても、いまいちピンときませんでした。

ところが今回、横でじっと吸引の一部始終を見させていて、「なるほど!」と思ったのです。
皮膚と筋肉のあいだの脂肪組織を、生理食塩水を入れてかなりの力でかくはんし、やわらかくしてから吸引するため、皮膚と筋肉のあいだの連結がなくなるのです。したがって一時的に皮が浮いているような感じになります。

そこから脂肪を抜いていくのですから、残った筋肉と皮膚のあいだに新たな連結ができるまで、筋肉の動きに皮膚がついていけない状態になるのですね。たとえるなら、シャツ→セーター→皮ジャンだった厚着の人が、一枚脱いでシャツ→皮ジャンになったようなイメージでしょうか。

しかし、本物の皮ジャン(人の皮膚)は伸縮しますから、時間がたてば縮んでシャツと密着するようになります。その間痛みや腫れを伴いますから、それを押さえるために圧迫・固定をする、ということだったのですね! そうかなるほど!
また、痛みという点についても非常によく理解できました。いうならば、皮膚の下を隙間なく何十回も串で刺されたような状態になるわけですから、脂肪細胞だけでなく、筋肉や神経などにも刺激を与えてしまいますので、後日痛くないわけがないのです。痛くて、腫れて、突っ張って当たり前、なのです。それを知った以上は「じゃあ、少しでも痛くなく、快適に過ごすにはどうしたらいいか?」という逆転の発想が生まれてきます。

基本的に「自分が見たもの・聞いたもの、感じたものしか信じない」私には、本当にかけがえのない経験となりました。

ところで先ほど、あのゴルゴ13で有名なさいとう・たかを氏のエッセイを読んでいたら
「生きていて経験する何もかもがおもしろくてしょうがない」 という一文がありました。

「そうよ! そう! まさにそれ!」と一人で手を叩いて納得。
貴重な経験は一度味わったら忘れない、お金よりもご馳走よりも大事な宝物です。

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